フェンネル栽培今年もやります

昨年のフェンネル栽培では、7月播種のスケジュールにすることで「とう立ち」を防ぎ大球を得ることができました。しかし、夏の暑さと激しい雨によって発芽直後の芽が次々と脱落してしまったことが反省点として残りました。そこで今年は、発芽後の生存率を高めるため昨年とは少し手法を変えて栽培してみたいと思います。

変更点:育苗してから定植

昨年は真夏の直播栽培だったため、発芽後の生存率が低くなってしまいました。そこで今年はセルで育苗してから圃場へ植え付けることで生存率を上げてみたいと思います。一般にフェンネルは植え替えを嫌うとされていますが、本葉が出始めた時点で早めに植え替えてやればスムーズに活着するかもしれません。

品種は「スティッキオ」を採用

今年は順調に栽培できた場合は直売所への出荷を考えています。直売所へ出すとなると、生産量と栽培期間、梱包・輸送時の利便性、消費者にとっての調理しやすさなど、考えなければならない点が増えます。特に今回は、栽培期間調理しやすさを重視しました。いずれも、昨年の栽培で改善の余地ありと思った点です。

まず栽培期間。昨年は、フェンネルを播種してから株元が十分太るまで90〜120日かかりました。栽培期間が長ければ、その間に災害や病虫害に遭うリスクも高まるため、リスク分散という観点では短いスパンで収穫できた方が理想的です。そこで今回は早採り可能な品種を優先しました。

次に調理しやすさ。昨年は株元を丸く肥大させることに成功しましたが、実際に調理しようとした時、丸く太った部分は切りにくく筋も固いということが気になりました。昨年は「株を太らせたい」という観点だけでやっていましたが、果たして「株が太っている」というのはフェンネルの中心的価値なのでしょうか?調理しやすさを優先するなら、株はむしろ細身の方が良いのでは?とも考えられます。なお、株が細身であれば、栽培時に株間を詰められる、直売所で揃えて並べやすい、購入者が袋に入れやすいなど他の利点もあります。よって、今年はあえて株を太らせない方針を選びました。

以上の理由から早採り可能で細身のフェンネルを探したところ、「スティッキオ」という最適な品種を発見。そこで今年はスティッキオを採用することにしました。

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スティッキオの種

スティッキオの利点

  • 細身なので包丁で切りやすく、セロリと同じ感覚で消費者が活用できる(セロリとは香りで差別化可能)
  • 細身のため株間を詰めることができ、面積あたりの収量が上がると考えられる
  • 播種から60〜80日で収穫でき、通常の品種より早採り可能(昨年のフェンネルは株が太るまで90〜120日育成)

スティッキオ栽培開始

吸水して胚軸が伸び始めた様子(2020年6月28日)

6月下旬、スティッキオの種子を一晩水につけて発芽させました。播種前に吸水させておくことで、「種を撒いたのに発芽しない!」という事態を防ぐことができます。様々な作物に使えるテクニックなので試してみてください。

種が割れて胚軸が伸びてきたのを確認してから、セルトレイに育苗用土を詰めて播種しました。一度発芽した種子は乾燥に弱いため、毎日の水やりを抜かりなく続ける必要があります。

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育苗には専用の土を使いましょう

これで育苗の準備は完了。昨年の成長具合から予想すれば、2〜3週間育苗した時点で本葉が2〜3枚育ってくるでしょう。その時点で圃場に植え替えるスケジュールで動くため、並行して圃場の土作りも進めて行きたいと思います。

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