灯油切れには気をつけよう

今年も本格的に雪が降り出した。昨年の豪雪は飛騨に長く住んでいる方にとっても異例だったらしいので、あの雪を乗り切ったのだから今年も生き残れるだろう・・・と自らを鼓舞している。

ところが早速やってしまった。灯油ボイラーの灯油切れだ。

飛騨のような寒冷地ではガスよりもランニングコストの良い灯油ボイラーが好まれるらしく、中古で購入した我が家にも170Lくらい入る灯油タンクとボイラーが据え付けられている。家の裏口を出たすぐ傍に鎮座する巨大なタンクは、豪雪地帯での暮らしを支えているなりの重厚感が漂う。

この灯油タンク、こまめにタンク残量を確認しなければいつの間にか灯油が底をついている、という事態になりがちだ。灯油残量が減ってもアラートが出るわけではないので、屋外に設置されたタンクをこまめに見に行き、タンク上部の液面メーターを目視確認しなければならない。

先日、シャワーを浴び終わって浴室の床をすすいでいたところ、突然お湯が出なくなって「やってしまった!」と焦った。不幸中の幸いだったのは、すでに長女の入浴を終えていたことだった。まだ10ヶ月の長女に冷たいシャワーを浴びせる事態にならなくて良かった。

すぐに灯油用ポリタンクを4つ車に積み込み、車で15分くらいの距離にある24時間営業のガソリンスタンドへ。灯油を72Lくらい買ったところ9,000円くらいかかった。決して軽い出費ではないが、経験的にこの量で2ヶ月近くは持つのでこれでもガスよりは割安だろう。

帰宅して重たいポリタンクをよろけながら裏口へ搬入。電動式ポンプを使ってポリタンクから灯油タンクへ給油した。全て給油するとボイラーを再起動。本当はここで「エア抜き」という作業をしなければならないらしいのだが、ボイラーの説明書が残っておらず手順が分からないので、ボイラーをしばらくつけっぱなしにしてそのうちお湯が出始めるのを待つということをしている。灯油を送る経路内にエアーが残っていると機械の故障につながるので良くないが、ちょっと今回は緊急ということで。このボイラー自体も10年くらい前から使われているので、エア抜き手順の確認も兼ねて業者に点検してもらった方が良いだろう。

無事にエラーが消えてお湯が出始めたのでひとまず解決。とはいえ、毎回自分で灯油を運ぶのは腰に負担がかかりすぎるし、再発防止のためにも灯油の定期配送をお願いしようと妻と話し合って決めた。この辺りは大手ホームセンターの灯油配達エリアから外れているので、これまで自力で灯油を購入・給油していたが、きっと探せば配達してくれる業者がいるはずだ。

ネットで調べても我が家のある地域に配達してくれる業者が見つからなかったが、ネットに上がっていない情報もあるはずなので市内のガソリンスタンドに片っ端から電話するくらいのつもりで問い合わせしまくることに。すると、1件目に電話したガソリンスタンドが「その地域でしたら、最寄りのこの店舗が対応しているかもしれません」と別のスタンドを紹介してくれた。

最初はその紹介された店にピンと来なかったので、「最寄りの店舗?この辺にガソリンスタンドなんてあったっけ?」と疑問に思いつつ店舗名で検索してみたところ、今まで見落としていたが確かに小さなガソリンスタンドが近場にあった。確かに我が家から最寄だったのだが、今まで営業しているのを見たことがなかったので完全に盲点になっていた。調べたところ、平日の日中しか営業していないらしい。私がそのスタンド周辺を通りかかるのは土日か夜間なので、そりゃ営業している様子を見たことがないわけだ。

そこで会社の休み時間にそのスタンドに電話してみたところ、快く配達に対応している旨を教えてくれた。こんな救世主の存在に今の今まで気づかなかったとは。自分が住んでいる地域のことでも意外とどこに何があるか把握しきれていないのだなぁ。

ひとまず配達してもらえることは分かったので、頻度や支払い方法を後日相談して、来月から定期配送してもらおうと思う。これで冬場の大きな懸案事項が解決しそうだ。見落としがちな町の小さなガソリンスタンドが持つ、生命線としての大きな存在意義を思い知らされる日だった。同時に、このガソリンスタンドの営業が続いてくれなければ、この辺りの世帯の灯油事情はどうなるのだろう・・・という薄らとした危機感も抱くこととなった。

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