カボチャの人工授粉。早起きして畑へ繰り出せ!

小玉カボチャ「プッチーニ」は梅雨の長雨で被害を受けてしまい、地面を這わせていた蔓の一部が腐ってしまいました。しかし、棚へ誘引して地面から離していた蔓は青々と葉を繁らせ、毎日のように新しい花をつけています。やはり土や雨水の跳ね返りから遠ざけることで、病気の発生リスクを抑えられるようです。

人工授粉の手順

現時点で、10個弱の果実が成長中です。蔓の整枝が遅かったこと、一部の株が梅雨の間に水没して枯れてしまったことなどが減収に影響したと思われますが、今は残った株で収穫まで漕ぎ着けることに集中しましょう。

そういえばまだ人工授粉の手順を記録していなかったので、簡単に紹介しておきたいと思います。

そもそも人工授粉はなぜおこなう?

カボチャの花は雄しべのみを持つ雄花と雌しべのみを持つ雌花の二形があり、夜明けとともに開花します。人工授粉などしなくても、カボチャの花にハチや甲虫が出入りすれば、雄花から雌花へ花粉が運ばれ受粉が成立します。しかし、未明に開花したカボチャの雄花の花粉は、その日の午前10時頃には受粉能力を失ってしまうとされています。未明から午前10時までの短い時間の間に都合よく昆虫が訪花してくれるとは限らないので、確実に結実させるために人工授粉を行います。

花粉が午前中のうちに失活してしまうので、人工授粉は朝のうちに。おかげで6時頃に畑へ繰り出して開花状況を確認し、30分くらいで手早く受粉させるというのが出勤前のルーティーンになりました。生活リズムを朝方に矯正したい方はカボチャを栽培してみてはいかがでしょうか。

雄花と雌花を素早く見分けよう

雄しべを正面から見ると、先端(葯)が棍棒状に膨らんで黄色い粉末がまぶされています。一方雌しべは、中央に小さな穴がポツンと空いたドーナッツのように見えます(この先端部分が、花粉のつく柱頭です)。

花を覗き込んで雄しべがあれば雄花、雌しべがあれば雌花と瞬時に判断できれば、人工授粉を手際良くおこなえます。

もっと確実に見分けるには、花の付け根部分に子房があるかどうかを確認しましょう。丸く膨らんだ子房があるのが雌花です。

膨らんだ子房のある雌花

人工授粉は簡単

花弁をむしり取って、雄しべを剥き出しにします。

雄花と雌花が両方咲いているのを確認したら、雄花を摘み取ってください。このとき、花弁は邪魔なのでむしり取ってしまいましょう。

葯を柱頭に触れさせれば、受粉完了。

そして摘み取った雄しべの先端(葯)で、雌花の先端(花柱)を5回くらいタップします。あまり強く押し付けて雌しべを折ってしまわないように気をつけます。

これで受粉は完了。とても簡単ですね!

受粉日を記録したら、あとは果実の成長を待ちます。今回は空中栽培なので果実が土に触れることは避けていますが、普通に地面を這わせて栽培する場合、果実が直接地面につかないよう、藁を敷いてあげてください。

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